沿革

偕成社の歴史について紹介します。


1930〜40年代

主なできごと・刊行物
1936年 11月3日、今村源三郎により東京市日本橋区通りにて創業。社名を「ともに成る」という意味の偕成社とした。
1937年 12月、京橋区宝町へ移転。
1940年 アメリカ育ちの大迫倫子による、女性の言い分を率直につづった『娘時代』がヒット、続編の『娘の真実』とあわせて50万部を記録する。
1941年 11月、日本橋区通り3丁目6番地の社屋へ移転。
1945年 3月、東京大空襲により日本橋の社屋が焼失し、創立以来の資料を失う。品川区五反田の今村源三郎宅に移転。
11月、再び出版活動をはじめる。
1946年 『小公子』『母を尋ねて』などの翻訳本を中心に新刊を出版。この年、児童書専門の出版社となる。
1947年 9月、新宿区市谷砂土原町に移転。
1949年 偕成社を株式会社に組織変更。

1950年代

主なできごと・刊行物
1950年 世界文学を子どもに読みやすく翻訳した「世界名作文庫」(全140巻)を発刊。柴田錬三郎、円地文子ら総勢46名の著者が執筆。
少年少女雑誌が他社から多数刊行されるなか、偕成社も4月に月刊雑誌「少女サロン」(〜1955年)刊行開始。
1952年 児童向け科学の本「図説文庫」(全44巻)刊行開始。
1957年 10月、小学校低学年向きの「なかよし絵文庫」(全60巻)を刊行。小学校中学年向きには『少女パレアナ』『赤毛のアン』『若草物語』などの世界少女小説名作選「世界少女名作 全集」(全40巻)を刊行開始。

1960年代

主なできごと・刊行物
1961年 世界各地の星の伝説を集めた『星と伝説』を刊行。現在、偕成社の刊行物の中で、最も息の長いロングセラーとなっている。
1965年 本格的な絵本シリーズ「ひろすけ絵本」(全10巻)刊行開始。なかでもいわさきちひろが挿絵を描いた『りゅうのめのなみだ』は国内外で高く評価された。
1966年 6月、『大どろぼうホッツェンプロッツ』を刊行。オリジナルの翻訳物として大成功を収め、現在も愛読されている。
7月、「世界おはなし絵本」(全30巻)刊行開始。『スガンさんのやぎ』『つるのおんがえし』など、世界のむかし話や名作童話を、日本の一流の児童画家による絵で刊行し好評を得る。同年刊行をはじめた「少年少女/世界名作選」は完訳を原則とした名作選。
1967年 新社屋(現・偕成ビル)竣工。
1969年 すてきな三にんぐみ』を刊行。現在90万部を超えるベストセラーに。

1970年代

主なできごと・刊行物
1970年 3月、『大きい1年生と小さな2年生』刊行。発刊当時から子どもたちの共感を呼び、小学校入学前のプレゼントとしてもよく買われる本に。
12月、偕成社オリジナル絵本の出発点となる「創作えほん」シリーズの1作目、はじめてひとりでパンツをはく子どもを描いた『はけたよはけたよ』を刊行。
1972年 6月、『おばけのバーバパパ』刊行。130万部を越えるベストセラーに。
12月、かこさとしが子ども会での活動を通じて描いた「かこさとしおはなしのほん」(全10巻)刊行開始。『からすのパンやさん』『どろぼうがっこう』など長く愛される絵本に。
1975年 偕成社文庫」創刊。
1976年 2月、『先生のつうしんぼ』(現在偕成社文庫に収録)刊行。後に刊行された『おかあさんのつうしんぼ』『おとうさんのつうしんぼ』の3冊あわせて100万部を越えるミリオンセラーに。
5月、『はらぺこあおむし』刊行。鮮やかな色彩と穴あきのしかけが子どもたちに愛される。シリーズ累計730万部をこえる翻訳絵本の金字塔に。
8月、「ノンタン」シリーズ刊行開始。やんちゃで元気、ときどきわがままな白ネコが子どもたちの共感をよび、大人気に。
1977年 5月、「下村式・唱えて覚える漢字の本」シリーズ刊行。現在も改訂を重ね、辞典、漢字ドリルと共に多くの子どもたちに受け入れられている。
12月、スウェーデンのカメラマンが視覚障がい児と寝食を共にして子どもたちの姿をとらえたフォト・ドキュメンタリー作品『指で見る』を刊行。以後、「障がい者を理解する子どもの本」が、偕成社の刊行物のひとつの大きな柱となる。
1979年 5月、アメリカでコルデコット賞次席を受賞した『からすたろう』を翻訳刊行。日本で絵本にっぽん賞特別賞を受賞。
8月、『ムンジャクンジュは毛虫じゃない』で岡田淳が児童文学界にデビュー。図工教師として学校に勤めながら数々の独自の傑作ファンタジーを書く。
10月、月刊雑誌「絵本とおはなし」創刊。1983年から誌名を変更し「MOE」(1992年4月〜白泉社より刊行)となる。

1980年代

主なできごと・刊行物
1980年 ぼちぼちいこか』刊行。翻訳物では異例の、大阪弁訳がうけ、原作をこえる人気となる。
1983年 きいろいのはちょうちょ』『とうさんまいご』『まどからおくりもの』の3作が「五味太郎・しかけ絵本」として刊行。国内外で好評を得る。
7月、『じゃあじゃあびりびり』刊行。丈夫で、赤ちゃんにもちやすいサイズ、絵と音から物を認識できる面などが評価され、ファーストブックとして全国各地で採用される本に。
1986年 5月、事故で全身の自由を失った星野富弘氏がわずかに動く口に筆をくわえて絵や言葉を描くことで生きる喜びを取り戻すまでを語った『かぎりなくやさしい花々』刊行。
8月、新美南吉の童話に黒井健が挿絵を描いた『ごんぎつね』刊行。
1988年 あかちゃんのあそびえほん」シリーズ刊行開始。あいさつといっしょにおじぎをするなど、はじめての生活習慣に沿った工夫あるしかけが、親子でいっしょに楽しめる本として人気を博し、ベストセラーとなる。

1990年代

主なできごと・刊行物
1990年 コミック「ハムスターの研究レポート」シリーズ刊行開始。ハムスターブームの火付け役の一端ともなる。
8月、ネズミの女の子を主人公にした、イギリスの大人気絵本『メイシーちゃんおよぎにゆきます』『メイシーちゃんベッドにはいります』を同時刊行。日本でも人気を博し、後に多くのシリーズ本が刊行される。
1992年 ミルキー杉山 あなたも名探偵」シリーズ刊行開始。読みながら読者も謎解きを楽しめる構成が小学生たちに人気となり、現在も新刊が出るたびに注目されるシリーズ。
1993年 第8回出版梓会出版文化賞特別賞を受賞。
1996年 3月、「ディズニーアニメ小説版」刊行開始。
7月、「守り人」シリーズ刊行開始。奥深いファンタジーの世界をみごとに作り上げた物語は、国内外で高い評価をうけ、アニメ・コミック・ドラマなどになる。
9月、『ピン・ポン・バス』(竹下文子 文/鈴木まもる 絵)刊行。幼いのりもの好きの子どもたちの支持を得て、同コンビののりもの絵本シリーズは現在9巻。
1998年 おれたち、ともだち」シリーズ刊行開始。キツネとオオカミの不器用で熱い友情が描かれた人気のシリーズ。
1999年 子ぎつねヘレンがのこしたもの』刊行。2006年に映画化され、ベストセラーに。
11月、夜の町へお母さんを探しにいくクマの男の子を描いた『よるくま』刊行。働く母親の共感を呼びロングセラーとなる。

2000年代

7月、大胆な構図で少年の夏休みを描いた絵本『なつのいちにち』刊行。
主なできごと・刊行物
2001年 3月、「学年別・新おはなし文庫」を全面リニューアルして刊行開始。
2003年 7月、「シノダ!」シリーズ刊行開始。母親がキツネの家族という変わった設定で、テンポのあるストーリーが人気に。
9月、『はっぴぃさん』刊行。
2004年 3月、「安房直子コレクション」刊行。主要作品71点とエッセイ40点を収録。
7月、大胆な構図で少年の夏休みを描いた絵本『なつのいちにち』刊行。
2008年
5月、『100かいだてのいえ』刊行。発売と同時に子どもたちに大人気となり、一躍ベストセラーに。
10月、『ひらがなだいぼうけん』刊行。翌年、椋鳩十児童文学賞受賞。
2009年
7月、『チリメンモンスターをさがせ!』刊行。
11月、『ちか100かいだてのいえ』刊行。『100かいだてのいえ』に続き大人気に。

2010年代

主なできごと・刊行物
2010年 4月、ピタゴラスイッチのコンビが手がけた『もぐらバス』刊行。刊行当初から好評を得る。
5月、『種蒔きもせず』刊行。星野富弘7年ぶりの新刊。待ちわびていた多くのファンに受け入れられる。
11月、『もりのおくのおちゃかいへ』刊行。2012年、絵本日本賞・大賞受賞。
2011年 ノンタン35周年。6月、2008年に逝去したキヨノサチコさんの幻の作品、『ノンタン スプーンたんたんたん』刊行。同月、『ほげちゃん』刊行。
9月、『なぞなぞのみせ』刊行。
12月、荒井良二『あさになったのでまどをあけますよ』刊行。翌年の産経児童出版文化賞・大賞受賞。
2012年 9月、『きょうのごはん』刊行。
11月、酒井駒子『はんなちゃんが めをさましたら』刊行。
2013年 からすのパンやさん』40年ぶりの続編『からすのおかしやさん』『からすのやおやさん』『からすのてんぷらやさん』『からすのそばやさん』刊行。
「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」シリーズの第1巻刊行。短編の読みやすさと店主紅子のキャラクターがうけ、人気を博す。
6月、『おめんです』刊行。
9月、『どろぼうがっこう』40年ぶりの続編『どろぼうがっこう ぜんいんだつごく』『どろぼうがっこう だいうんどうかい』刊行。
12月 偕成社80周年記念出版「世界のともだち」(全36巻)刊行開始。
2014年 2月、ディズニーアニメ小説版『アナと雪の女王』刊行。映画のヒットをうけ、好評を得る。
5月、森絵都『クラスメイツ〈前期〉』『クラスメイツ〈後期〉』刊行。
6月、『うみの100かいだてのいえ』刊行。
9月、佐藤多佳子の長編シリーズ「シロガラス」刊行開始。神社を舞台に6人の子どもたちの活躍を描く。
2016年 創業80周年。代表作の「ノンタン」シリーズ、『はらぺこあおむし』は刊行40周年を迎える。