富安陽子エッセイ 「ききみみずかん」

[こちらのエッセイは連載を終了しました。ご愛読ありがとうございました。
これから本になりますのでお楽しみに!]


耳にとびこむあのことば、このことば。
さまざまなことばからみえる「今」をリポートします。
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15 妖怪 [最終回]

「妖怪って、なんですか?」と聞かれるとどう答えればいいのかよくわからない。妖しいうえにも怪しい存在、ということなのだろうとは思うのだが、捉えようとすると、その姿はぼやけてしまう。

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14 要領

おもなところ、要点――という意味でも使うが、物事をうまく処理する手順やコツ(傍点あり)のことを指して要領ともいう。

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13 ファンレター

ファンレターとはファンからの手紙のことだが、ファンという言葉はもともと、《狂気者》《熱狂的な支持者》を指す《fanatic》という単語から生まれた短縮語である。

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12 ランドセル

オランダ語の《ransel》が語源だそうだ。ランセルとは、軍用の背負式のかばん、つまり背囊のことらしい。ランドセルが訛ってランドセルになり、日本では軍用ではなく、小学生たちの通常カバンとして定着した。

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11 キャッチコピー

人の注意をひくための短い宣伝文や広告のための文章をキャッチコピーという。コピーというのはこの場合、写しや複写のことを言うのではなく、印刷用の原稿や広告文のことである。

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10 湯治

温泉に浴して病気を治すことを湯治という。別に治すべき病もないが、週末になるとよく夫と二人、温泉に浸かりに行く。家の近所にはいくつかスーパー銭湯なるものもあるのだが、私たちはわざわざ片道1時間半程車を走らせて、丹波篠山に近い今田温泉という所まで行くことにしている。

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9 御馳走

v ふるまい也、もてなしを意味する馳走の丁寧語だが一般には、豪華な食事や美味な食べ物のことも指す。私の祖母は丁寧語の上に更に丁寧を重ねて「おごっつぉ」と言っていた。

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8 年の瀬

もうじき年の瀬だ。年の瀬とは一年の終わりのことであり、即ち年末である。町の中にも年末ムードが漂い、なんだか追い詰められた気分になってくる。  昨今のハロウィンの盛り上がりにも驚かされるが、そんな事はまあ、どうでもいい。若者たちが(時には子どもも年寄りも)怪しいメイクをして、奇妙な服装で町の中を歩き回っても、

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7 数学

狭義では算術のことを指すが、実際には数量および空間に関する研究分野全てが含まれる。 小学校、中学校、高校を通して私は数学がものすごく苦手だった。そもそもの躓きは、あの不可解な”ツルカメ算”である。

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6 宿題

いったいいつから世の中に宿題というものが存在するようになったのかなぁ、と思う。広辞苑によれば、『学校で学習したことの復習または予習のため家庭でやらせる課題』ということだから、学校ができた時に宿題もできたのだろうか?

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5 空想

現実にあるはずのないことを、いろいろ思いめぐらすことを空想という。広辞苑を引いてみると「想像の一種で、観念または心像としてあらわれる精神活動または、その所産をいう。願望充足の機能を持つことがある」とも書いてあった。

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4 三回忌

母が亡くなって二年が経ち、三回忌がめぐってくる。死後一年目は一周忌なのに、どうして二年目が三回忌になるのか、よくわからないが、そういうものらしい。

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3 家風

その家特有の生活様式や慣わしのことを、家風という。だが、果してこれは、うちの家特有のものなのか、社会一般の慣わしなのかという判断は、なかなか難しい。

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2 買い物三昧

息子たちがまだ小学生の頃、墓参に訪れた京都河原町の通りで『ジョニーくん』という不思議な人形を売っているお兄さんと遭遇した。

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1 キーパーソン

気が付いたら、両方の肩に一人ずつ、おじいちゃんがのっかっていた。

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