スタッフ通信

偕成社文庫100本ノック83『日本のむかし話 1』

『新版 日本のむかし話 』(全8巻)坪田譲治 著

最近の子ども達は昔話を知らないそうです。
小学校におじゃまするとよく耳にする話題のひとつ。「そうなんですよね~。」と応えつつ、私自身は子どもの頃に知っていただろうか?と記憶をひっくり返してみました。みんなと野球をしたり、でんぐり返しを何回連続でやれるか競ったりした思い出は浮かんでくるものの、昔話を読んだり聞いたりした記憶がありません。それでも、「ももたろう」「うらしまたろう」「つるのおんがえし」「さるかに合戦」などは幼い頃から知っていたような気もします。聞いてみたら知っていたというお話もかなり多いのです。いつの間にか自分に根付いている昔話、不思議です。新しいものが次から次へと出てくる現代。面白いものもたくさんありますが、基本に立ち返って昔話はいかがでしょうか。

というわけで、今回は偕成社文庫『新版 日本のむかし話』。
著者は坪田譲治さん。全8巻。1巻につき17編~21編の昔話が収められています。読んでみると驚くほど読みやすい! 1編が短いから? いや、そうではないような気がします。辞書で「昔話」を調べてみると、「以前の出来事・経験などについての話。民俗学で口承文芸のひとつ、民間説話。」とあります。人から人へ口伝えでもイメージできるような言い回しだからかもしれません。何より、坪田譲治さんの文章がどんな子どもにも理解できるように丁寧できれいだからでしょう。昔話を知らない子ども達には是非読んでもらいたいのですが、大人が話して聞かせても新鮮でいいかもしれません。

昔話は、昔の人々独特の暮らしや考え方が伝わってくるのが面白い。老人に優しくしよう、嘘はつかないようにしよう等の教訓も大切。いい人になろう、という気持ちになってきます。

今日の仕事の帰り道、羽を痛めたスズメがいたら助けよう、おなかを空かせた人がいたらおにぎりをあげよう。お礼はなんだろう。金銀がでてくるヒョウタンだろうか、動物の会話がわかるずきんだろうか。

(販売部 お)