スタッフ通信

かこさとしさんの講演会が開催されました!

2月17日に、神奈川県川崎市の中原市民館で、『からすのパンやさん』などで知られるかこさとしさんの講演会が開催されました。

かこさんは1950年代に、神奈川県・川崎市にお住まいになり、研究所で働く一方、近所の子どもたちを集めて行うボランティア、「セツルメント活動」で子ども会の活動を行っていました。のちに、この子ども会で演じた自作の紙芝居から、『どろぼうがっこう』『あかいありとくろいあり』などたくさんの絵本が誕生しています。今回、かこさんの絵本づくりの原点となった川崎市で、かこさん自ら、在住当時の子どもたちとの思い出を語ってくださいました。



かこさんが、戦後なにも希望をみつけられないなか、未来がある子どものために生きると決め、子どもたちのことを知る道を模索したこと。社会人になって、セツルメント活動に参加するまで。自宅、仕事場、セツルメント活動の場所が、偶然すべて徒歩圏内にあったことから、すべてを滞りなく続けられたということ。そして、机上の教育論ではなく、「わいわい がやがや」遊ぶ子どもたちの生きた、生のすがたをみて、学んだたくさんのこと……。

子どもたちから教わったという絵かき歌なども披露され、会場のみなさんも、それぞれ自分の子ども時代を振り返ってなつかしむような、なごやかな雰囲気で終わりました。



また、講演会には、当時実際にセツルメント活動の子ども会にきていて、今は立派な大人になった子どもたち、そして指導にあたっていた先生なども20名ほどいらして、当時の思い出を語ってくださいました。セツルメント活動に参加以来で再会したという方も多く、みなさんお話はつきない様子でした!



講演会は終了しましたが、中原図書館のほうでは、「かこさとし 川崎の思い出 1950年代のセツルメント活動と子どもたち」と題した展覧会を、3月15日まで開催中です。この会場で初公開となる、かこさとしさんとセツルメント活動についてまとめた映像の上映に加え、当時の写真や、子どもたちが描いた絵約100点、そして『からすのパンやさん』『どろぼうがっこう』などの複製原画の展示もあります! かこさんの絵本づくりへの思いを知る上でもとても大切な資料です。ぜひ、たくさんの方にお越しいただけたらと思います。





そうそう、講演会のこの日はもうひとつ、とても嬉しいできごとがあったんですよ! 展覧会にいらした方が、偶然セツルに参加されていた方で、「自分の絵が飾ってある!」とびっくりして図書館の方に教えてくれたのです。ちょうど、とあるお店でかこさんとの交流会を開いていたときだっため、図書館の方がそちらへ案内してくださり、かこさんとその男性の方が再会できたのです。男性の方は感動して涙ぐまれていました。(どんなにか嬉しかったかと思います!)その絵は、汽車の絵だったのですが、その方、今も汽車が好きで模型を作ったりしているのだそうです。

そのときそのときを一生懸命に生きていたはずなのに、子ども時代のことって記憶がだんだんうすれてしまうという方も多いと思います。展覧会をご覧になって、ご自身の思い出を振り返ってみるのもいいかもしれません。

(販売部 み)